脳内の神経細胞が3Dビューの顕微鏡画像でトレースされ、マーキングされています。細胞体が中心にあり、そこから神経突起が伸びています。
画像解析ワークフロー

ニューロントレーシングなどの神経科学のワークフローを自動化

神経科学研究における高度な画像解析例

ZEISSの革新的なアルゴリズムにより、画像データからニューロンの形態を自動的に抽出することが可能です。ニューロントレーシングから樹状突起スパインの解析まで、幅広いニーズに対応します。閾値ベースまたは確率的再構成の2つの高度なアルゴリズムから選択し、自動画像解析をサポートすることができます。ZEISSのトレース編集および校正ツールは、わずか数クリックで正確な結果を提供し、神経科学研究をまったく新しいスケールへと引き上げます。

顕微鏡画像内で神経細胞がトレースされ、マーキングされています。樹状突起スパインは青でセグメンテーション・区分され、ニューロンの細胞体と神経突起はオレンジ色でセグメンテーションされています。
顕微鏡画像内で神経細胞がトレースされ、マーキングされています。樹状突起スパインは青でセグメンテーション・区分され、ニューロンの細胞体と神経突起はオレンジ色でセグメンテーションされています。
試料ご提供:R. Thomas and D. L. Benson, Icahn School of Medicine, Mount Sinai, New York, USA

樹状突起スパインの解析

樹状突起スパインと神経投射の解析による神経回路の理解

顕微鏡と深層学習は、パーキンソン病研究において神経回路を調査し、シナプス形成や構成を制御する細胞メカニズムを理解するための貴重なツールです。

このニューロントレーシングアプリケーションでは、ZEISS Celldiscoverer 7顕微鏡で撮影した3D Zスタック画像に含まれる樹状突起と神経投射を分離解析するため、ZEISS arivis Cloudで深層学習ベースのセマンティック(オブジェクトベース)セグメンテーションモデルがトレーニングされました。データ中心のモデル訓練を用いた反復プロセスでモデルを洗練した後、ZENの3Dツールキットを使用した画像解析パイプラインに統合しました。

トレーニングされたモデルによる樹状突起スパインの優れたセグメンテーションは、複雑な画像解析における深層学習の有効性を示し、今後の神経疾患研究への貢献の可能性を示しています。

X線顕微鏡画像の画像解析結果の3Dビュー。セグメンテーションにより、脳の血管(赤)、核(黄)、核小体(緑)、および細胞体(青)が強調表示されています。

ご提供:Dr Kevin Boergens, University of Illinois at Chicago, USA

3Dマウス脳のセグメンテーション

この3Dマウス脳切片はZEISS XRM Versaで撮影され、ZEISS arivis Proでカスタムトレーニングした深層学習モデルを使用してセグメンテーションされました。様々な構造が明瞭に表示され、異なる色でマーキングされています。セグメンテーションでは、脳の血管が赤、核が黄色、核小体が緑、細胞体が青で強調表示されています。

ZEISS arivis Proの3Dプレビューの画像解析結果のスクリーンショット。黄色の立方体と一連の矢印がプレビューされているエリアを示しています。ここでは、ニューロンの枝が細胞体からトレースされ、軌跡がマーキングされています。

ZEISS LSM 980共焦点顕微鏡で撮影し、ZEISS arivis Proで解析した画像。オリジナルの3D組織ボリュームデータセット(45GB CZI、共焦点蛍光顕微鏡、単一チャンネル)。ご提供:Dr. Steffen Burgold, ZEISS RMS Customer Center Oberkochen, Germany

Automatic Neuron Tracingでより迅速に結果を取得

顕微鏡ボリュームイメージングデータでのニューロントレーシングの課題を克服

ZEISS arivis ProのAutomatic Neuron Tracingモジュールは、幅広いサイズの2D・3Dマルチチャンネル画像セットに対応し、複雑な構造ネットワークの解析を可能にします。アルゴリズムはニューロントレーシングに関する2つの最新かつ論文出版済みの手法を統合したものに基づいたもので、数百GB分のデータでテスト済みです。高度なアルゴリズムは、各ステップで柔軟かつインタラクティブな使いやすいアプローチを提供します。

この斬新なソフトウェア・アーキテクチャは、様々なイメージングモダリティに対応するトレースアプリケーションにおいて優れたパフォーマンスを発揮します。ZEISS arivis Cloudの比類のないAIモデルトレーニングと組み合わせることで、生命情報科学の専門知識がなくても、多次元データセットの自動トレーシングやトレース編集が簡単に行えます。新しい半自動トレース編集ツールでは、ビューアでパスを自動検出しながら描画することにより、ニューロントレースや枝をインタラクティブに作成できます。没入型VRを活用して試料を詳細に調査し、結果を校正することも可能です。

共焦点顕微鏡画像内の2つのニューロン細胞がトレース・セグメンテーションされ、3Dビューで異なる2色で明確に示されています。

神経科学分野における妥協のない研究

録画ウェビナー

本ウェビナーでは、Dr. Delisa GarciaとDr. Kalliopi Arkoudiが、LSM PlusとAiryscanのジョイントデコンボリューション(jDCV)によって分解能と信号対雑音比を向上させる方法を紹介します。ZEISS arivis Proの自動化されたエンドツーエンド画像解析パイプラインは、発表および査読済みの最新のアルゴリズムに基づいています。細胞体がある/ないニューロンに対応する大規模データセットをマルチスレッド処理でき、トレーシング結果の効率的な校正と編集が可能です。

神経科学研究を全く新しいスケールへと引き上げる方法をご覧ください。

マウス脳の神経組織における自動3Dニューロントレーシング

  • 3D組織ボリュームデータセット(ご提供:Dr. Steffen Burgold, ZEISS RMS Customer Center Oberkochen, Germany)

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    * このページに掲載されている画像は、研究内容を表すものです。Axioscan 7スライドスキャナーで取得した情報に基づいて、ZEISSが患者の疾患の診断や治療の推奨を行うことは決してありません。