ライフサイエンスのコア施設用のイメージングソリューション
施設での研究を強化するテクノロジー
コアラボの影響力、成功、成長の鍵を握るのは、イメージング機器の充実したラインナップです。多様なユーザーに対応できる適正な種類のソリューションを揃えることで、機器の利用率が高くなり、投資に対する見返りを速やかに回収することができます。ZEISSの最先端ツールのポートフォリオは、コア施設の存在感を高めるとともに、そのフレキシブルさと信頼性でユーザーの維持・拡大に貢献します。
以下に、世界各国のコア施設で需要が高まっている最新のアプリケーションや技術をご紹介します。
生きた試料のイメージング
生きた試料の事象を捉える
生きた試料のイメージングが可能になったことで、近代生物学の理解がさらに深まりました。技術や試料調整の進歩によって、実験の可能性は拡大し続けています。技術進歩が特に求められているのは、分解能、速度、感度のバランスを慎重に検討しなければならないライブイメージングです。生きた試料の事象を捉える必要性の高まりを受け、光学顕微鏡のコア施設においてライブイメージング技術は欠かせないものになりました。
超解像イメージング
高分解能で試料を観察
超解像技術の急速な進歩により、20~120 nmの分解能を備えた機器が登場し、様々なアプリケーションや試料がその恩恵を受けています。試料調製に関する要件も以前ほど厳しくなくなり、より多くの試料が観察対象となりました。多くの蛍光顕微鏡ユーザーが高分解能での観察に関心を抱く中、コアイメージングラボにおける超解像技術の必要性が高まっています。
自動イメージング
効率と再現性の向上
再現性と統計学的な確実性の理由から、自動化された効率的な顕微鏡のニーズが高まっています。自動化により、ユーザーバイアスを減らすとともに、統計解析用の測定ポイントを簡単に増やすことができます。自動イメージングはハイコンテントスクリーニングに対応し、数百枚のスライドのスキャン、マルチプレックスデータの取得、長時間のタイムラプス動画の撮影、イメージング機器の簡単な遠隔操作が可能です。こういった高性能の機器には、少ないトレーニングでもコアイメージング施設のユーザーが機器を使えるようになるというメリットがあります。
透明化処理された組織のイメージング
深層をイメージング
脳や大きなモデル生物など大型で厚みのある試料にとって、透明化処理は、物理的なセクショニングを行わずに深層をイメージングできる強力なツールです。透明化処理された組織専用のイメージングシステムを選ぶ施設もある一方で、多くのユーザーのニーズに応えるために多目的のシステムを選択する施設もあります。
微細構造の高分解能イメージング
超微細構造を解明
電子を利用した試料の観察により、詳細な構造情報が得られます。取得した情報は、単独で、あるいは他の技術を使った顕微鏡データと組み合わせて、構造と機能の関連性を詳細に明らかにすることができます。
一枚の2D画像で構造情報を取得するか、再構築した3Dモデルで全体像を把握することも可能です。水に浸かった試料、ガラス化した細胞、大型の組織ブロックのイメージングや、樹脂包埋した試料の立体データ取得など、コア施設には様々なソリューションが求められています。どのようなアプリケーションに対しても、多くのユーザーに役立つ、堅固で簡単なソリューションを提供する必要があります。
非破壊X線イメージング
構造情報を取得
X線を使用した3Dデータの非破壊取得は、生物試料の構造を解析するための優れた方法です。ZEISSのX線イメージングシステムでは、内部構造を高コントラスト、高分解能で鮮明に可視化できます。コア施設では、多様な試料の構造情報の取得、試料をシンクロトロン等で解析する前の調製や完全性の確認、電子顕微鏡での観察前の関心領域の同定など、様々なアプリケーションにX線イメージングシステムを用います。
クライオ顕微鏡
生理的環境に近い状態をイメージング
生物試料の本来の形態を観察するには、化学固定ではなく凍結が必要です。凍結試料を使用したワークフローに適したZEISSの電界放出型SEM(FE-SEM)と集束イオンビームSEM(FIB-SEM)により、繊細なライフサイエンス試料の低電圧、高精度イメージングが可能となります。ZEISSが開発したCorrelative Cryo Workflowは、ワイドフィールド顕微鏡、レーザー走査型共焦点顕微鏡、FIB-SEMをシームレスに組み合わせ、使いやすい手順にしたもので、コアイメージング施設での使用に最適です。
マルチモーダルイメージング
相関データの取得
生物試料の観察では、多くのケースで複数のイメージング技術が必要となります。ZEISSは、光学顕微鏡からX線顕微鏡、電子顕微鏡まで、様々なスケールに渡るイメージング機器製造の先駆者として、あらゆるワークフローに対応できる簡単なマルチモーダルイメージングソリューションを開発しました。ZENソフトウェアは、各顕微鏡で取得されたデータを相関的な位置情報とともに保存するだけでなく、それらのデータを組み合わせた3D再構築によって貴重な情報を提供します。ZENにはすべての顕微鏡システムからのデータやイメージング以外の手法による結果もインポートできるため、ユーザーはそれぞれの試料に関する全データを一箇所に保存できます。