材料科学の顕微鏡アプリケーション
ナノサイエンスとナノマテリアル
ナノサイエンスやナノテクノロジーの難題を解決
これまでよりも安価で操作速度が早いデバイスの需要が高まるにつれて、ナノテクノロジーの革新が必要とされる半導体、低次元マテリアル、薄膜、フォトニクス、マイクロ・ナノ流体力学の研究はますます複雑化しています。そのため、ナノサイエンスの研究を推し進め、既存の技術を発展させることが常に求められています。
一方、ナノマテリアル研究の限界を決めるのは顕微鏡の性能です。優れた顕微鏡を使うことで試料に関する重要な情報を簡単に得られますが、試料や研究が複雑になるにつれ要件も厳しくなっていきます。顕微鏡が要件に応えられない場合、プロジェクトを進めることができません。
ユーザーの声
Claus Burkhardt博士
Head of Applied Sciences and Electron Microscopy, NMI Reutlingen
「もし1ボーア磁子の磁気モーメントを検出できるとしたらどうでしょう?1つの電子のスピンフリップを観察することもできます。私たちは、超伝導量子干渉計nanoSQUIDを使用してその課題に取り組んでいます。NanoSQUIDには、環状構造のジョセフソン接合と約1 nmの極薄の絶縁体によるトンネル障壁層があり、SQUIDの構築にはZEISS Orion Nanofabを使用しています。小さい接合部の極薄の試料や結晶損傷の観察にはTEMが必要で、試料調製時の関心領域への移動に対応できるのは、FIB-SEMだけです。原子レベルの分解能を得るためには、極薄で質の高い試料が求められます。」
TEM薄膜の調製とNanoSQUIDSでの観察
カーボンフィルム上のZnOナノ粒子
STEMチルトシリーズ、明視野(aSTEM検出器で同時に取得できる4つのシグナルの1つ)、STEMトモグラフィー解析用の特別ホルダーを使用。ZEISS GeminiSEM。
3Dトモグラフィー解析
カナダ硬貨の金属多層膜のミリング、イメージング、EBSD(上段)、EDS(下段)を組み合わせた通常のFIB-SEMワークフロー。詳細、上段左から:EBSD、銅、 バンドコントラスト。EBSD、鉄、オイラー角。EBSD、ニッケル、IPF X。下段左から:銅、鉄、ニッケルのEDSマップ。3D解析モジュール、EDS、EBSD搭載のZEISS CrossbeamとZEISS Atlas 5。