半導体と電子機器の研究
未来の電子機器、サイバーセキュリティ機器、量子コンピュータ機器の実現に向けて
ナノテクノロジーは電子工学、サイバーセキュリティ、量子コンピュータなど、様々な産業分野の発展に多大な貢献をしてきました。長年に渡り、ムーアの法則やトランジスタ小型化への絶え間ない努力のおかげで、より速く、小さく、強力なデバイスが開発されています。
一方、ナノスケールデバイスの開発は、ムーアの法則の限界が近づくにつれて困難を極めています。量子トンネル効果などのため、デバイス小型化には限界があり、その代わりに別の材料や技術が研究されています。たとえば、トランジスタを縦に積み重ねることで(3D NANDなど)処理能力を高め、アプリケーションを発展させることができます。
特性評価の難しいデバイス
電子工学、サイバーセキュリティ、量子コンピュータの研究者であれば、3D NANDのような構造の奥深くにアクセスすることがいかに困難かおわかりいただけるでしょう。FIB-SEMによるレーザー加工などの適切なワークフローを使用することで、試料へのダメージを抑えつつ、そのような部位に短時間で簡単にアクセスすることができます。FIB-SEMを使用した試料の3Dトモグラフィー解析により、通常のツールでは入手しにくい貴重な情報が取得できます。
サイバーセキュリティでは、大量のプロセッサチップを高分解能、高ピクセル密度でイメージングすることが課題です。チップの場合、通常のイメージングソリューションでは対応できない広範囲のイメージングが必要となり、それには、自動化されたイメージングソフトウェアと、広範囲を高速でイメージングできるハードウェアがなくてはなりません。また量子コンピュータでは、10 nm以下の構造の加工やイメージングにより、特定の場所にキャビティを作製することが課題となっています。
次のステップ
ZEISS Microscopyのソリューションは、電子工学、サイバーセキュリティ、量子コンピュータの分野において、そのような差し迫った研究課題を解決に導きます。たとえばZEISS MultiSEMは、24時間365日の連続稼働を前提に設計された、世界最速のSEMで、91並列電子ビームにより、センチメートル単位の試料をナノメートル単位の分解能でイメージングできます。
ZEISS Crossbeam FIB-SEMは、低電圧イメージングが可能な高性能SEMとハイスループットFIBを組み合わせたモジュール式プラットフォームです。モジュール式FIB-SEMは、高度な材料加工に適したレーザーの追加によるアップグレードが可能で、研究が複雑化しても引き続き対応できます。