高度なパッケージ技術と3D不均一集積
サブミクロンスケールのイメージング・解析で生産性を向上
近年の半導体素子の性能向上とシステム縮小には、トランジスタの微細化だけでは不十分です。シリコン貫通電極(TSV)を使った新たな2.5D/3Dデザインやハイブリッド接合を使ったチップレットなど、半導体パッケージ技術の革新によってシステム・イン・パッケージや不均一集積が実現しました。歩留まりの高い確かな製品を開発・生産するには、このような高度な技術の特性評価や故障解析が重要です。
新しいパッケージ構造では、積層下部の欠陥が新たに問題になります。そのため、電気的特性評価から構造解析、原因同定まで、故障解析ワークフロー全体を見直す必要があります。従来の高分解能パッケージ解析ワークフローでは、積層下部の故障解析に必要なスピード、分解能、3D情報が得られません。
不均一集積パッケージの非破壊3Dトモグラフィー解析
不均一集積パッケージの3D解析
複数のチップをつなぐインターコネクトブリッジの3D X線顕微鏡再構築像。
75 µmのC4バンプと30 µmのマイクロバンプがはっきりと見える。
X線顕微鏡ZEISS Xradia Versaで取得
マイクロバンプの再構築断面
マイクロバンプの再構築断面
同じ解析の再構築断面。30 µmのマイクロバンプを0.8 µm/ボクセルの分解能でイメージング。
X線顕微鏡ZEISS Xradia Versaで取得
C4バンプの再構築断面
C4バンプの再構築断面
同じ解析の再構築断面。75 µmのC4バンプを0.8 µm/ボクセルの分解能でイメージング。
X線顕微鏡ZEISS Xradia Versaで取得
ナノスケールでのスマートフォン基板の3D X線イメージング
スマートフォン主制御盤の3D X線イメージング
主制御盤全体のX線像
スマートフォン主制御盤のパッケージ・オン・パッケージ(POP)を広い実視野、10 µm/ボクセルで3D X線イメージング。
ZEISS Xradia Context microCTで取得
スマートフォン主制御盤のソルダーボール
ソルダーボールの再構築断面
同じ解析の再構築断面。バイオニックチップを基板に連結するソルダーボールを10 µm/ボクセルでイメージング。
ZEISS Xradia Context microCTで取得
スマートフォン主制御盤のソルダーバンプ
ソルダーバンプの再構築スライス
同じ試料の別の層の再構築断面。3D NANDフラッシュチップを基板に連結するソルダーバンプを10 µm/ボクセルでイメージング。
ZEISS Xradia Context microCTで取得
3Dパッケージのインターコネクト
積層下部にある3Dパッケージのインターコネクトを素早く解析
CrossbeamレーザーFIB-SEMを使うことで、3D集積回路(IC)の860 µmの深さにある直径25 µmのCuピラーマイクロバンプとBEOL構造の詳細な断面像を1時間以内に素早く取得できます。左:レーザー加工とFIB研磨によって調製された3D IC。右:マイクロバンプの後方散乱電子像。
広い実視野での2.5Dパッケージのインターコネクト
2.5Dパッケージのインターコネクトを広い実視野で高分解能イメージング
GeminiSEM FE-SEMでは、ひずみのない広い実視野イメージングにより、パッケージやBEOLの構造解析をハイスループットで効率的に実行できます。
挿入画像:2.5Dパッケージの断面の拡大。20 µmマイクロバンプ内に粒子構造やソルダークラックがみられます。
ソルダーバンプ内の金属間化合物層
ソルダーバンプ内の金属間化合物層の解析
フリップチップ実装によるソルダーバンプの断面。材料コントラスト、粒子構造のチャネリングコントラスト、接着がみられます。
挿入画像:UBM-RDL界面の接着不良。
GeminiSEM FE-SEMでイメージング