複雑な新材料や構造の高度な解析
正確な故障解析により市場投入までの時間を短縮
モバイル通信、モノのインターネット(IoT)、クラウドコンピューティング、自動車の電動化により、微小電気機械システム(MEMS)のような高性能の「More than Moore」半導体素子へのニーズが高まっています。そのために、新しい材料とプロセス、すなわち新しいシリコン基板や封入技術の統合が必要とされています。バンドギャップの大きい直接遷移型半導体であるヒ化ガリウム(GaAs)、炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)は、機器のメーカーや開発者にとって新たな課題です。こういった機器の多くは従来の集積回路も統合するため、製造や封入が難しくなっています。
メーカーが先端機器の開発サイクルと市場投入までの時間を短縮するためには、複雑な新材料の集積と根本的な故障解析に役立つ高度な解析ツールが必要です。
IGBTデバイスの断面とEDX
IGBTデバイスの断面とEDX
絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)のゲートの端の観察。ZEISS Crossbeam 550 FIB-SEM上で、断面解析とEDX元素分析を行いました。EDX元素分析を組み合わせたCrossbeam 30 kVでの明視野STEM-in-SEM画像で、層板表面に結晶質ケイ素析出物を認めました。
SiC MOSFETのドーパントプロファイルのイメージング
SiC MOSFETのドーパントプロファイルのイメージング
ZEISS Crossbeam FIB-SEMによって1.5 kVでイメージングした開口SiC MOSFET。画像では作用の異なる注入領域がはっきりとわかります。N型の電極はゲートに向かう濃い色のバンドとして下の方に示され、P型基板は明るい色で示されています。この方法を使うことで回路の状態や配置が明らかになります。
ナノスケールでのスマートフォン基板の3D X線イメージング
スマートフォンのジャイロスコープ/加速度計の3D解析
スマートフォンのジャイロスコープ/加速度計の3D解析
シリコンマイクロコーム構造を1 µm/ボクセルの分解能で3D X線再構築。
X線顕微鏡ZEISS Xradia Versaで取得
微細フィンの高解像度画像
微細フィンの高解像度画像
0.3 µm/ボクセルの分解能でイメージングした同じ微細フィンの再構築平面図。
X線顕微鏡ZEISS Xradia Versaで取得
微細フィンの再構築スライス
微細フィンの再構築スライス
0.3 µm/ボクセルの分解能でイメージングした同じ微細フィン(2.1 µm)の再構築断面図。
X線顕微鏡ZEISS Xradia Versaで取得
システム、ICパッケージ、インターコネクトの非破壊調査
スマートフォン
スマートフォン
スマートフォン全体を50 µm/ボクセルの分解能で3D X線イメージング。
ZEISS Xradia Context microCTで取得
電源制御ICパッケージ
電源制御ICパッケージ
11 µm/ボクセルの分解能でイメージングした電源制御ICパッケージ(PMIC)の再構築平面図。
ZEISS Xradia Context microCTで取得
PMICのインターコネクト
PMICインターコネクトの断面
2.1 µm/ボクセルの分解能でイメージングしたPMICのソルダーバンプとビアの再構築断面図。
X線顕微鏡ZEISS Xradia Versaの独自機能Resolution at a Distanceを使用して取得。
EBACによるアナログチップのイメージング
GeminiSEMで、ナノプロービング技術を使って20 kVで観察した電子アナログチップ。電子ビーム吸収電流(EBAC)イメージングからは、内部の配線とpn接合の相互接続に関する情報が得られます。