ZEISS Correlative Cryo Workflow
クライオ条件下でのTEMラメラ作製およびボリュームイメージング
ZEISS Correlative Cryo Workflowは、ワイドフィールド顕微鏡、レーザー走査型顕微鏡、集束イオンビーム走査電子顕微鏡をシームレスに組み合わせ、使いやすい手順を構築しました。このソリューションは、蛍光高分子の位置確認から高コントラストボリュームイメージングおよびクリオ電子線トモグラフィーを目的としたオングリッドラメラ薄片作製まで、相関クライオ顕微鏡ワークフローのニーズに最適化したハードウェアとソフトウェアを提供します。
生理的環境に近い状態をイメージング
シンプルなワークフローで研究に集中
ZEISS Correlative Cryo Workflowでは、クライオ条件下で様々なイメージング手法の組み合わせを簡単に使用できます。このワークフローソリューションは、光学顕微鏡法と電子顕微鏡法を組み合わせ、ボリュームイメージングおよび効率的なTEMラメラ作製を可能にします。専用アクセサリがワークフローを簡素化し、顕微鏡間で低温試料を安全かつ簡単に搬送できます。ZEN Connectによって、全ワークフローのデータ管理が保証され、データがコンテキスト内に保存されます。さらに、一連の処理ツールを使用することで、イメージング結果の処理を行うことができます。
最高レベルのデータ品質を提供する優れたコンポーネント
クライオに適合した対物レンズと高感度なAiryscan検出器を搭載したZEISS LSMシステムは、低ダメージの照射と一定の低温で試料の失透を防ぎながら、タンパク質や細胞構造を高分解能で検出することができます。さらに、ZEISS Crossbeam集束イオンビームSEMは、試料の重金属染色を必要とせず、高コントラストなボリュームイメージングを実現します。この2つのモダリティにより、その後TEM研究を行うかどうかに関わらず、細胞の超微細構造の包括的理解を可能にする有益な機能情報と構造的情報を得ることができます。
キャプション: 二重標識された酵母細胞(CNM67-tdTomatoおよびNUP-GFP)。LSM画像(左)とCrossbeam画像(右)。試料ご提供:M. Pilhofer, ETH Zürich, Switzerland
イメージング施設の生産性を維持する多目的ソリューション
本ワークフローで使用されるZEISS顕微鏡は、他のソリューションと異なり、クライオ顕微鏡法のみならず、室温にも応用できます。これは、顕微鏡が超低温実験で十分に活用されていない場合に特に有益となります。装置の超低温から室温使用への切り替えは簡単で、専門知識は必要ありません。この使用温度の柔軟さによって、実験により多くの時間を費やすことができます。さらに、使いやすいだけでなく、投資額をすぐに回収できるため、イメージング施設に多くのメリットをもたらします。
ZEISS Correlative Cryo Workflowの概要
ソリューションの概要
ZEISS Cryoアクセサリキット
ZEISS Cryoアクセサリキット
ZEISS Correlative Cryo Workflowは、クライオアクセサリキットを用いることで、多様な試料ホルダーを使用できます。TEMグリッド、AutoGrid、サファイヤディスク、HPFプランシェットのいずれを使用しても、クライオアクセサリキットで試料のローディング、搬送と保存を簡単に行えます。豊富なアイテムとツールを備えており、ワークフロー全体を通して試料の安全な取り扱いをサポートします。クライオアクセサリは下記の製品に適用可能です。
- Linkam CMS196V³クライオ相関顕微鏡ステージ
- Quorum PP3010Zクライオシステム
ZEISS Crossbeam:回転式低温サブステージ
ZEISS Crossbeamにおける簡単な試料搬送および試料の安全な取り扱い
ZEISS Correlative Cryo Workflowでは、自動化され操作性に優れたガス冷却クライオシステムQuorum PP3010Zを使用します。
- ターボ分子ポンプつきクライオプレパレーションチャンバーには、自動昇華、スパッタコーティング機能が備わっています。
- クライオプレパレーションチャンバーはZEISS Crossbeamのチャンバーに直結され、凍結試料は非常に安定した冷却ステージに搬送されて、イメージングとミリング加工が行われます。
- クライオ調製チャンバーとCrossbeamチャンバー内のコールドトラップにより、試料をアイスコンタミネーションから保護します。
- CHE3010オフカラム冷却システムによって、24時間以上の連続冷却が保証されます。
- Prepdek®ワークステーションは、クライオトランスファー用の真空ストレージチューブやZEISSローディングステーション用のTEM prep slusherを含む、全てのQuorumクライオ装置を制御できます。
ZEISS ZEN Connect上の相関クライオデータセット
すべての情報をひとつに:顕微鏡間ワークフローを統合するソフトウェアパッケージ
相関クライオ顕微鏡ワークフローにおける各装置での観察をシームレスに実行するため、ソフトウェアプラットフォームは拡張され、クライオワークフローに特化した機能が導入されています。各種オプションモジュールにより、相関クライオ顕微鏡ワークフローが効率的に行えます。
- ZEN
- ZEN Connect Toolkit
- ZEN EM Processing Toolbox
- SmartSEMおよびSmartFIB
- Cryo Drift Reduction