ZEISS LSM 980 with Airyscan 2
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ZEISS LSM 980 with Airyscan 2

高速・低ダメージのMultiplexイメージングによる独自の共焦点体験

生物モデルの生命現象をできるだけ妨げずに観察するには、標識濃度を低く抑える必要があります。これには、低い光毒性と高速性を兼ね備えた優れたイメージング性能が必要です。LSM 980は、共焦点4Dイメージングに最適なプラットフォームです。高効率で複数の微弱な標識シグナルを同時にスペクトル検出し、かつシグナルロスを極限まで抑えるように最適化されています。

  • 380 nm~900 nmまでの様々な蛍光標識色素に対応
  • 最大36チャンネルを同時検出可能なスペクトルの柔軟性
  • Airyscan 2 Multiplexでより多くの情報を素早く取得
  • NLO、NIR、Cryo、SIM²イメージングで研究の幅を広げる
ZEISS NIR検出器を含むチャンネルモードでLSM Plusを用いてイメージングしたCos-7細胞。
ZEISS NIR検出器を含むチャンネルモードでLSM Plusを用いてイメージングしたCos-7細胞。 試料ご提供:U. Ziegler and J. Doehner, University of Zurich, ZMB, Switzerland
試料ご提供:U. Ziegler and J. Doehner, University of Zurich, ZMB, Switzerland

ZEISS NIR検出器を含むチャンネルモードでLSM Plusを用いてイメージングしたCos-7細胞。

独自の共焦点体験

最大36チャンネルを同時検出可能な光効率に優れたビームパスと、近赤外(NIR)領域までのスペクトルの柔軟性が、生体試料を用いたマルチカラー実験の優れた基盤を提供します。さらに、LSM Plusはあらゆる実験の質を巧みに引き上げます。SN比と分解能を向上させたスペクトルイメージングのユニークな組み合わせにより、生細胞実験においてより低いレーザー出力でダメージレスなイメージングが可能になりました。

キャプション:ZEISS NIR検出器を含むチャンネルモードでLSM Plusを用いてイメージングしたCos-7細胞。 
試料ご提供:U. Ziegler and J. Doehner, University of Zurich, ZMB, Switzerland

ショウジョウバエ胚。ZEISS Airyscan 2でイメージング後、ジョイントデコンボリューションで画像処理。
ショウジョウバエ胚。ZEISS Airyscan 2でイメージング後、ジョイントデコンボリューションで画像処理。 ご提供:T. Jacobs, AG Luschnig, WWU MünsterおよびT. Zobel, Münster Imaging Network, Germany
ご提供:T. Jacobs, AG Luschnig, WWU MünsterおよびT. Zobel, Münster Imaging Network, Germany

ショウジョウバエ胚。ZEISS Airyscan 2でイメージング後、ジョイントデコンボリューションで画像処理。

より高感度のイメージングが可能に

Airyscan 2は、従来のLSM検出器よりも優れた機能を発揮します。32個の検出エレメントが個別に詳細情報を収集し、同時にすべての検出エレメントがより多くの光を集めることで、超解像の定量的結果を得ることができます。ジョイントデコンボリューション(jDCV)によって構造的情報を加えれば、さらに分解能が高まります。または、Multiplexモードでは最大10倍の速度で超解像情報が得られます。

キャプション:ショウジョウバエ胚。ZEISS Airyscan 2でイメージング後、ジョイントデコンボリューションで画像処理。
ご提供:T. Jacobs, AG Luschnig, WWU MünsterおよびT. Zobel, Münster Imaging Network, Germany

ZEN BioApps:美しい画像を価値あるデータへ - 画像を効率的に解析。
ZEN BioApps:美しい画像を価値あるデータへ - 画像を効率的に解析。

ZEN BioApps:美しい画像を価値あるデータへ - 画像を効率的に解析。

生産性の向上

豊富なソフトウェアヘルプツールにより作業が軽減され、最短時間で再現性のある結果を確実に得ることができます。AI Sample Finderを使用すると、関心領域を素早く見つけてイメージングすることができ、より多くの時間を本来の目的であるデータ取得に費やすことができます。また、Smart Setupでは各種の蛍光標識毎に最適なイメージング設定が可能です。Direct Processingにより、データ取得とデータ処理を同時に行うことが可能になります。ZEN Connectは、イメージング中も、その後の実験の全体の流れを共有するときも、常に最新の状態を把握することができます。

光効率に優れたビームパス

  • 実験で求められる最高感度とスペクトルの柔軟性を実現

    LSM 980によって、実験の設定の自由度が広がります。LSM 980のビームパス設計が微弱なシグナルを可視化し、すべての構造を明らかにするために必要な最高感度のイメージングを実現します。また、スペクトルの柔軟性が高いため、380 nmから近赤外(NIR)まで蛍光標識を自由に選択できます。

ショウジョウバエの卵室、F-アクチン(ファロイジン)およびDE-カドヘリン(赤)で染色。ご提供:T. Jacobs, AG Luschnig, WWU MünsterおよびT. Zobel, Münster Imaging Network, Germany
ショウジョウバエの卵室、F-アクチン(ファロイジン)およびDE-カドヘリン(赤)で染色。ご提供:T. Jacobs, AG Luschnig, WWU MünsterおよびT. Zobel, Münster Imaging Network, Germany

LSM Plus

さらに進化した共焦点体験

LSM Plusでは、検出モードや蛍光領域に依存することなく、共焦点実験の質を簡単に高めることができます。線形ウィーナーフィルターデコンボリューションによって、人の手による調整がほとんど必要なく、信頼できる定量的結果を確保することができます。実績のあるAiryscanの超解像技術による処理と同様に、基本的な光学系特性の情報は、対物レンズ、屈折率および蛍光範囲に基づいて自動的に適応します。

LSM Plusは簡単に使用でき、下記のメリットが得られます。

  • 高速データ取得と低レーザー出力でSN比が向上 。低発現量の生細胞イメージングに特に有用
  • 最大36チャンネルを1回でスキャン可能、スペクトルデータの解像度が向上 
  • 明るい試料ではピンホールを閉じてより多くの空間情報 を取得し、分解能が向上
  • LSM Plusの利点とAiryscanの超解像イメージングを組み合わせた統合ワークフロー 

キャプション:ショウジョウバエの卵室、F-アクチン(ファロイジン)およびDE-カドヘリン(赤)で染色。ご提供:T. Jacobs, AG Luschnig, WWU MünsterおよびT. Zobel, Münster Imaging Network, Germany

Airyscan 2のビームパスの概要:1. ミラー、2. 放射フィルター、3. ズーム光学、4. エアリーディスク、5. Airyscan検出器

Airyscan 2のビームパスの概要:

Airyscan 2のビームパスの概要:1. ミラー、2. 放射フィルター、3. ズーム光学、4. エアリーディスク、5. Airyscan検出器

1. ミラー、2. 放射フィルター、3. ズーム光学、4. エアリーディスク、5. Airyscan検出器

Airyscan 2

超解像イメージングと高感度の独自の組み合わせ

Airyscan 2は、32個の同心円状に配置された検出エレメントからなるエリア検出器です。検出器全体では共焦点の標準設定を用いた場合よりも多くの光子を集められると同時に、各素子が小さなピンホールとして機能して超解像情報を取得します。これにより、構造的な情報をより正確に捉えながら、光効率を大幅に向上させることができます。

出芽酵母。タンパク質でミトコンドリア内膜(緑)とミトコンドリアマトリックス(マゼンタ)の部位を同定。ご提供:K. Subramanian / J. Nunnari, University of California, Davis, USA
出芽酵母。タンパク質でミトコンドリア内膜(緑)とミトコンドリアマトリックス(マゼンタ)の部位を同定。ご提供:K. Subramanian / J. Nunnari, University of California, Davis, USA
出芽酵母。タンパク質でミトコンドリア内膜(緑)とミトコンドリアマトリックス(マゼンタ)の部位を同定。 ご提供:K. Subramanian / J. Nunnari, University of California, Davis, USA

32のビューで詳細情報が明らかに:

Airyscan jDCVによるパワフルなデコンボリューション

Airyscanの32個の検出エレメントが、それぞれわずかに異なる試料のビューを取得するため、ジョイントデコンボリューションを可能にする詳細な空間情報が得られます。これにより、解像可能な2点間の距離が90 nmまで短縮します。超解像実験では、単一または複数のラベルの分離を改善することで効果を発揮します。

「小胞体とミトコンドリアをイメージングし、Airyscanジョイントデコンボリューションを使用すると細部を観察できたため、ただただ素晴らしいと思いました。新オプションは、非常に簡単に自分のイメージングプロトコルに組み入れることができました。画像処理の速さに驚きました。イメージングの最中に判断できるので助かりました」

– Dr. Kelly Subramanian, Post-Doctoral Scholar, Department of Molecular and Cellular Biology, UC Davis

シロイヌナズナのミトコンドリア。共焦点画像とAiryscan SRおよびAiryscanジョイントデコンボリューションとの比較。
 ご提供:J.-O. Niemeier, AG Schwarzländer, WWU Münster, Germany
ご提供:J.-O. Niemeier, AG Schwarzländer, WWU Münster, Germany

シロイヌナズナのミトコンドリア。共焦点画像とAiryscan SRおよびAiryscanジョイントデコンボリューションとの比較。

シロイヌナズナのミトコンドリア。共焦点画像とAiryscan SRおよびAiryscanジョイントデコンボリューションとの比較。ご提供:J.-O. Niemeier, AG Schwarzländer, WWU Münster, Germany

Airyscan 2のMultiplexモード

広い視野で試料ボリューム全体を短時間でスキャン

Multiplexモードでは、Airyscan検出器の強みと、適合する照明および読み出し方式と組み合わせることで、並列処理の選択肢が広がります。励起レーザースポットの形状とそれぞれのエリア検出器素子の位置に関する情報を使用して、ピクセルを並列で読み出している間にも、より多くの空間情報を取得できます。これにより、視野全体にわたって励起レーザーをスキャンするときに、取得スピードが向上します。実際、ピンホール面でキャプチャされた大量の空間情報により、取得時よりも優れた解像度で最終画像を再構成することが可能となります。

広い視野で効率的な超解像イメージングが可能に。
広い視野で効率的な超解像イメージングが可能に。
ご提供:A. Politi, J. Jakobi and P. Lenart, MPI for Biophysical Chemistry, Göttingen, Germany

広い視野で効率的な超解像イメージングが可能に。DNA(青、Hoechst 44432)、微小管(黄、anti-tubulin Alexa 488)およびF-アクチン(マゼンタ、phalloidin-Abberior STAR Red)で染色したHeLa細胞。

広い視野で効率的な超解像イメージングが可能に。DNA(青、Hoechst 44432)、微小管(黄、anti-tubulin Alexa 488)およびF-アクチン(マゼンタ、phalloidin-Abberior STAR Red)で染色したHeLa細胞。ご提供:A. Politi, J. Jakobi and P. Lenart, MPI for Biophysical Chemistry, Göttingen, Germany

ZEISS LSM 980のMultiplexモード

LSM 980

Airyscan SR

Multiplex SR-4Y

Multiplex SR-8Y

Multiplex CO-8Y

並列処理

1

4

8

8

分解能

120/120

140/140

120/160

共焦点もしくはそれ以上

最大視野における最大フレーム数/秒

0.2(ズーム1.7)

1.0(ズーム1)

2.0(ズーム1)

9.6(ズーム1)

抗体ラベル、微細構造

+++++

++++

+++

++

抗体ラベル、タイリング

++

++++

++++

+++

生細胞イメージング

++

+++

++++

+++++

Dynamics Profiler

Dynamics Profiler

分子ダイナミクスを容易に観察

ZEISS Dynamics Profilerでは、生体試料中の分子濃度とダイナミクスを簡単に測定できます。ZEISS Airyscan検出器で収集した情報を用いて、細胞凝縮物の調査に理想的な、不均一な拡散挙動を特性評価することが可能です。フロー測定は、液体中の活発な動きの速度と方向を決定し、マイクロ流体工学と器官チップに関連する一意の新しいデータを提供します。非常に繊細な試料でも、過度に光を照射したり長時間実験をすることなく観察でき、データ収集の幅を広げることで研究の質を高めることができます。

NIRを含むZEISS LSM 980検出器の一般的なスペクトル量子効率(QE)
NIRを含むZEISS LSM 980検出器の一般的なスペクトル量子効率(QE)

NIRを含むZEISS LSM 980検出器の一般的なスペクトル量子効率(QE)

近赤外(NIR)イメージング

スペクトル領域の拡大

スペクトル領域を近赤外(NIR)に広げ、より多くの標識を並行して使用できます。Quasar検出器とNIR検出器は、スペクトル多重化実験を効率的にサポートし、マルチカラー実験において、より多くの色素で様々な構造を可視化します。NIR蛍光標識は波長が長いため、生体試料に対する光毒性が低減され、光の影響を抑えながら試料をより長く観察できます。また、長い波長域の光は試料組織による散乱が少なく、組織深部への透過率が高くなります。

2チャンネルのNIR検出器は、2つの異なる検出器技術(extended red GaAsPとGaAs)を組み合わせ、900 nmまでの最適な感度を実現します。

近赤外(NIR)イメージング
Cos-7細胞、DAPI(マゼンタ)、Anti-tubulin Alexa 568(青)、アクチンPhalloidin-OG488(黄)、Tom20-Alexa 750(赤)。
Cos-7細胞、DAPI(マゼンタ)、Anti-tubulin Alexa 568(青)、アクチンPhalloidin-OG488(黄)、Tom20-Alexa 750(赤)。 試料ご提供:Urs Ziegler and Jana Doehner, University of Zurich, ZMB, Switzerland
試料ご提供:Urs Ziegler and Jana Doehner, University of Zurich, ZMB, Switzerland

Cos-7細胞、DAPI(マゼンタ)、Anti-tubulin Alexa 568(青)、アクチンPhalloidin-OG488(黄)、Tom20-Alexa 750(赤)。

Lambdaモードで可視・近赤外(NIR)のスペクトルをイメージング。Linear Unmixingにより個々のシグナルを分離。Zスタックの最大輝度投影。

Cos-7細胞

Cos-7細胞、DAPI(マゼンタ)、Anti-tubulin Alexa 568(青)、アクチンPhalloidin-OG488(黄)、Tom20-Alexa 750(赤)。Lambdaモードで可視・近赤外(NIR)のスペクトルをイメージング。Linear Unmixingにより個々のシグナルを分離。Zスタックの最大輝度投影。

試料ご提供:Urs Ziegler and Jana Doehner, University of Zurich, ZMB, Switzerland

ZEISS LSM 980 MA-PMTとZEISS NIR GaAsP検出器の比較。同じ出力で639 nmのレーザーで励起。MA-PMTの照射範囲は660~757 nm、NIR検出器の照射範囲は660~900 nmに設定。
ZEISS LSM 980 MA-PMTとZEISS NIR GaAsP検出器の比較。同じ出力で639 nmのレーザーで励起。MA-PMTの照射範囲は660~757 nm、NIR検出器の照射範囲は660~900 nmに設定。

Cos-7細胞の微小管(Anti-Tubulin AF700)。

ZEISS LSM 980 MA-PMT検出器(左)とZEISS NIR GaAsP検出器(右)の比較。同じ出力で639 nmのレーザーで励起。MA-PMTの照射範囲は660~757 nm、NIR検出器の照射範囲は660~900 nmに設定。

試料ご提供:Urs Ziegler and Jana Doehner, University of Zurich, ZMB, Switzerland

LSM Plusによる処理前
LSM Plusによる処理後

同時スペクトルイメージング

すべての蛍光標識を素早く高感度で分離

大きく重なり合ったシグナルを分離したり、自家蛍光を除去するために、最大36基の検出器を用いて、ラムダスキャンを行うことができ、露光や所要時間を最小限に抑えることができます。LSM Plusで、Online Finger printingを含めた全波長域でのスペクトルイメージングを向上させます。

Hoechst(青)、Prox-1 Alexa488(緑)、好中球細胞:Ly-GFP、PECAM1 Dylight549(黄)、SMA Alexa568(橙)、VEGEF-R3 Alexa594(赤)、血小板:Dylight 649(マゼンタ)でマルチカラー標識したマウス精巣挙筋の一例。Online Finger printingを用いて32チャンネルGaAsP検出器で取得。

キャプション:LSM Plus処理前後で向上したSN比の比較。ご提供:Dr. S. Volkery, MPI for Molecular Biomedicine, Münster, Germany

二光子顕微鏡のエネルギー図

二光子顕微鏡のエネルギー図

二光子顕微鏡のエネルギー図

LSM 980 NLOを用いた多光子顕微鏡法

生体試料や固定された試料を対象とした深部組織の非侵襲イメージング

多光子顕微鏡法(二光子顕微鏡法、非線形光学、NLO)は、特に神経科学において、生体試料または固定された試料の深部組織の非侵襲イメージングに適しています。多光子顕微鏡法は、長波長(600~1300 nm)の光は組織での吸収や散乱が少なく、試料の深部まで到達しながら焦点を結ぶという点を利用しています。蛍光色素を励起するために必要なエネルギーは、1つの光子ではなく、半分のエネルギーを持つ2つの光子によってもたらされます。2つの光子が同時に蛍光分子を励起する確率が十分高くなるのは、焦点位置のみです。そのため、蛍光は焦点面から発生し、効率よく検出でき、ピンホールを使わずとも光学セクションを生成できます。

キャプション:二光子顕微鏡のエネルギー図

LSM 980 NLOを用いた多光子顕微鏡法

共焦点顕微鏡と多光子顕微鏡の機能を組み合わせる

共焦点顕微鏡と多光子顕微鏡の機能を備えたLSMでは、実験に合わせて両方の技術を最大限に活用できます。

  • 高感度、高分解能、高速な深部組織のイメージングを実現
  • 露光を低減し、蛍光シグナルを明確に分離
  • 高感度のGaAsP NDD検出器により、シグナルの近くで効率よく集光可能
  • 多光子励起を使用すれば、非染色の構造を第二または第三高調波(SHG、THG)で可視化可能
1,000 nmでの2光子レーザー励起で取得し、LSM Plusで処理。
試料ご提供:Fish Facility, Leibniz-Institut für Alternsforschung – Fritz-Lipmann-Institut e.V. (FLI), Jena, Germany
ゼブラフィッシュの後脳血管系。1,000 nmでの2光子レーザー励起で取得し、LSM Plusで処理。
GaAsP BiG.2 NDDを用いて、1,000 nmの二光子レーザー励起で100 µmのボリュームを取得。データセットを深さ別に色分けし、正射影をZEN blueで作成。試料ご提供:Prof. J. Herms, LMU, Munich, Germany
神経細胞の胞体内をGFP標識したマウス脳切片
蛍光相関分光法(FCS)の原理。検出ボリュームを通過した蛍光粒子の軌道

蛍光相関分光法(FCS)の原理。

蛍光相関分光法(FCS)の原理。検出ボリュームを通過した蛍光粒子の軌道

検出ボリュームを通過した蛍光粒子の軌道

イメージングを超えるデータ

研究に合わせた豊富なオプション

レーザーのポイント照射、リニアスキャン、そしてフォトンカウンティングモードでシグナルを捉える検出器を組み合わせると、LSM 980は単なるイメージング装置以上の威力を発揮します。

  • ラスター画像相関分光法(RICS)
  • 蛍光相関分光法(FCS)
  • 蛍光相互相関分光法(FCCS)
  • フェルスター共鳴エネルギー移動(FRET)
  • 光退色後蛍光回復(FRAP)
  • 蛍光寿命イメージング顕微鏡法(FLIM)


キャプション:蛍光相関分光法(FCS)の原理。検出ボリュームを通過した蛍光粒子の軌道

アプリケーション

ZEISS LSM 980のアプリケーション例

  • Cos-7細胞 Anti-TOM20 AF750(赤)、Anti-Tubulin AF700(シアン)、アクチン Phalloidin-OG488(マゼンタ)、DAPI(オレンジ)。
  • 蛍光シグナルを分離。LSM PlusによりSN比と分解能が向上することが明確。
  • Cos-7細胞 Anti-TOM20 AF750(赤)、Anti-Tubulin AF700(シアン)、アクチン Phalloidin-OG488(マゼンタ)、DAPI(オレンジ)。

    ZEISS NIR検出器を含むチャンネルモードでLSM Plusを用いてイメージング。

    Cos-7細胞 Anti-TOM20 AF750(赤)、Anti-Tubulin AF700(シアン)、アクチン Phalloidin-OG488(マゼンタ)、DAPI(オレンジ)。  試料ご提供:U. Ziegler and J. Doehner, University of Zurich, ZMB, Switzerland
    試料ご提供:U. Ziegler and J. Doehner, University of Zurich, ZMB, Switzerland

    蛍光シグナルはリニアアンミキシングによって分離され、スペクトル的に重なり合う色素Alexa 700とAlexa 750を明確に分離することに成功。

    Cos-7細胞 Anti-TOM20 AF750(赤)、Anti-Tubulin AF700(シアン)、アクチン Phalloidin-OG488(マゼンタ)、DAPI(オレンジ)。

  • 蛍光シグナルを分離。LSM PlusによりSN比と分解能が向上することが明確。

    蛍光シグナルを分離。LSM PlusによりSN比と分解能が向上することが明確。

    Cos-7細胞 Anti-TOM20 AF750(赤)、Anti-Tubulin AF700(シアン)、アクチン Phalloidin-OG488(マゼンタ)、DAPI(オレンジ)。ZEISS NIR検出器を含むチャンネルモードでLSM Plusを用いてイメージング。 試料ご提供:U. Ziegler and J. Doehner, University of Zurich, ZMB, Switzerland
    試料ご提供:U. Ziegler and J. Doehner, University of Zurich, ZMB, Switzerland

    Cos-7細胞 Anti-TOM20 AF750(赤)、Anti-Tubulin AF700(シアン)、アクチン Phalloidin-OG488(マゼンタ)、DAPI(オレンジ)。ZEISS NIR検出器を含むチャンネルモードでLSM Plusを用いてイメージング。

    蛍光シグナルはリニアアンミキシングによって分離され、スペクトル的に重なり合う色素Alexa 700とAlexa 750を明確に分離することに成功。

    蛍光シグナルを分離。LSM PlusによりSN比と分解能が向上することが明確。

NIR:標識数を増やす

複雑な生物学の世界を表現するには、標識数を増やすことが大きなメリットになります。LSM 980は、900 nmまでの広い蛍光領域を網羅し、複数の標識を同時にイメージングできます。ここに示すCos-7細胞は4種類の蛍光色素で標識されており、そのうち2種類は近赤外領域(NIR)に蛍光ピークを持つAlexa 700とAlexa 750です。フレキシブルなLSM 980 QuasarとNIR検出器を用いて、すべての標識を最適な感度でイメージングしました。拡大ビューは、LSM PlusがいかにSN比と解像度を向上させるかを示しています。

  • LSM Plus不使用時のゴキブリの脳のニューロン(Alexa 488:黄、Alexa 647:マゼンタ)およびDNA(Hoechst:シアン)。
    LSM Plus使用時のゴキブリの脳のニューロン(Alexa 488:黄、Alexa 647:マゼンタ)およびDNA(Hoechst:シアン)。

    LSM Plus

    ゴキブリの脳のニューロン(Alexa 488:黄、Alexa 647:マゼンタ)およびDNA(Hoechst:シアン)、LSM Plus未使用時(左)および使用時(右)。

    試料ご提供:M. Paoli, Galizia Lab, University of Konstanz, Germany

  • ショウジョウバエ卵室内の環状管の重合アクチン(ファロイジン)染色。
    ショウジョウバエ卵室内の環状管の重合アクチン(ファロイジン)染色。

    Airyscanジョイントデコンボリューション

    ショウジョウバエ卵室内の環状管の重合アクチン(ファロイジン)染色。

    ご提供:T. Jacobs, AG Luschnig, WWU MünsterおよびT. Zobel, Münster Imaging Network, Germany

  • 抗カルビンジン(Alexa-568)および抗GFAP(Alexa-488)で標識されたマウス小脳
  • 抗カルビンジン(Alexa-568)および抗GFAP(Alexa-488)で標識されたマウス小脳。
  • 抗カルビンジン(Alexa-568)および抗GFAP(Alexa-488)で標識されたマウス小脳。
  • 矢状方向のゼブラフィッシュの脳と眼の血管系(緑)とSHG(グレー)。
  • 抗カルビンジン(Alexa-568)および抗GFAP(Alexa-488)で標識されたマウス小脳。蛍光色素は2光子レーザーで780 nmに励起され、発光スペクトルはBIG.2検出器で同時に収集。3D Tillingとスティッチングで構造全体をカバーし、ZEN Blueで直交投影図を作成。プルキンエ細胞の高解像度画像を取得するため、特定の関心領域をAiryscan 2検出器でイメージング。Airyscan 2のデータセットを処理し、ZEN Blueで直交投影図を作成。各超解像画像はZEN Connectを用いて小脳と位置合わせを実施。試料ご提供:L. Cortes, University of Coimbra, Portugal
  • 抗カルビンジン(Alexa-568)および抗GFAP(Alexa-488)で標識されたマウス小脳。
    抗カルビンジン(Alexa-568)および抗GFAP(Alexa-488)で標識されたマウス小脳。  試料ご提供:L. Cortes, University of Coimbra, Portugal
    試料ご提供:L. Cortes, University of Coimbra, Portugal

    抗カルビンジン(Alexa-568)および抗GFAP(Alexa-488)で標識されたマウス小脳。

    抗カルビンジン(Alexa-568)および抗GFAP(Alexa-488)で標識されたマウス小脳。

  • 抗カルビンジン(Alexa-568)および抗GFAP(Alexa-488)で標識されたマウス小脳。
    抗カルビンジン(Alexa-568)および抗GFAP(Alexa-488)で標識されたマウス小脳。  試料ご提供:L. Cortes, University of Coimbra, Portugal
    試料ご提供:L. Cortes, University of Coimbra, Portugal

    抗カルビンジン(Alexa-568)および抗GFAP(Alexa-488)で標識されたマウス小脳。

    抗カルビンジン(Alexa-568)および抗GFAP(Alexa-488)で標識されたマウス小脳。

  • 矢状方向のゼブラフィッシュの脳と眼の血管系(緑)とSHG(グレー)。1,000nmの2光子レーザーで267 μmの体積を取得し、GaAsP BIG.2検出器で蛍光を検出。SHGにより、網膜細胞や眼筋などの組織構造が可視化された。試料ご提供:Fish Facility, Leibniz-Institut für Alternsforschung – Fritz-Lipmann-Institut e.V. (FLI), Jena, Germany

多光子顕微鏡法

このマウス小脳の例のように、多光子顕微鏡と3Dタイリングおよびスティッチングを組み合わせることで、大きな試料を画像化することができます。超解像モードでのAiryscan 2イメージングは、特定の関心領域の超解像画像を取得することができ、2光子イメージングとシームレスに組み合わせることができます。ZEN Connectは、異なる実験から得られたすべての情報をまとめることができ、高分解能の画像をより大きな構造にマッピングし、コンテキストを捉え、ファイル整理を簡素化することができます。

  • ご提供:M. Paoli, Galizia Lab, University of Konstanz, Germany

3Dおよび4Dイメージング

ゴキブリの脳、胸部、および腹部の神経節は、腹側神経索を形成する上行性および下行性の介在ニューロンの両側性結合束により、互いに結合されています。この標本では、左右の結合束を食道下神経節の後方で個別に標識し(Alexa 488:緑、Alexa 647:マゼンタ)、異なる神経網内、および脳の同側と対側の部分全体に神経支配が及んでいる様子を観察した(DNAをDAPIで標識:シアン)。タイリングとスティッチングを使用して、完全なボリューム全体(3 x 2.3 x 0.26 mm)をイメージング。大容量データセットのレンダリングや解析に最適なarivis Vision 4Dを用いて、全体像の3Dアニメーションを作成しました。arivis Vision 4Dの4D viewerでは、個別のチャンネルの可視化条件をそれぞれ調整して、特定の特長を強調できます。

この設定は、クリッピングプレーンや個々のチャンネルの様々な不透明度とともにキーフレームに保存され、ソフトウェアが自動的に補間してシームレスなアニメーションを作成することができます。アニメーションは高解像度のビデオレンダリングの前にプレビューや編集が可能です。

  • マウス腸組織切片、腸管神経系のシナプス前の接点を示すP物質(シアン、Alexa 488)、腸神経細胞を示すHuC/D(黄、Alexa 568)、腸神経細胞のサブポピュレーションを示す神経型NO合成酵素(nNOS、赤、Alexa 750)で染色。試料ご提供:Pieter Vanden Berghe, LENS & CIC, University of Leuven, Belgium
  • このZEN Connectプロジェクトでは、マウスの脳の脳室系の上衣の組織外植片を用いて実施された実験を記録しています。
  • マウスの脳の上衣組織外植片上の蛍光標識された運動性繊毛のイメージングに際し、Airyscan 2 Multiplex CO-8Yモードで高速タイリングしてオーバービューを取得し、関心領域を見つけています。
  • 脳上衣の蛍光標識された運動性繊毛の、143フレーム/秒のライブイメージングです。
  • マウス腸組織切片、腸管神経系のシナプス前の接点を示すP物質(シアン、Alexa 488)、腸神経細胞を示すHuC/D(黄、Alexa 568)、腸神経細胞のサブポピュレーションを示す神経型NO合成酵素(nNOS、赤、Alexa 750)で染色。試料ご提供:Pieter Vanden Berghe, LENS & CIC, University of Leuven, Belgium
    マウス腸組織切片、腸管神経系のシナプス前の接点を示すP物質(シアン、Alexa 488)、腸神経細胞を示すHuC/D(黄、Alexa 568)、腸神経細胞のサブポピュレーションを示す神経型NO合成酵素(nNOS、赤、Alexa 750)で染色。試料ご提供:Pieter Vanden Berghe, LENS & CIC, University of Leuven, Belgium 試料ご提供:Pieter Vanden Berghe, LENS & CIC, University of Leuven, Belgium
    試料ご提供:Pieter Vanden Berghe, LENS & CIC, University of Leuven, Belgium

    マウス腸組織切片、腸管神経系のシナプス前の接点を示すP物質(シアン、Alexa 488)、腸神経細胞を示すHuC/D(黄、Alexa 568)、腸神経細胞のサブポピュレーションを示す神経型NO合成酵素(nNOS、赤、Alexa 750)で染色。

    マウス腸組織切片、腸管神経系のシナプス前の接点を示すP物質(シアン、Alexa 488)、腸神経細胞を示すHuC/D(黄、Alexa 568)、腸神経細胞のサブポピュレーションを示す神経型NO合成酵素(nNOS、赤、Alexa 750)で染色。試料ご提供:Pieter Vanden Berghe, LENS & CIC, University of Leuven, Belgium

  • このZEN Connectプロジェクトでは、マウスの脳の脳室系の上衣の組織外植片を用いて実施された実験を記録しています。
    このZEN Connectプロジェクトでは、マウスの脳の脳室系の上衣の組織外植片を用いて実施された実験を記録しています。

    このZEN Connectプロジェクトでは、マウスの脳の脳室系の上衣の組織外植片を用いて実施された実験を記録しています。実験中に取得されたすべてのデータは、コンテキストの中に保存されます。カメラおよびLSMによるオーバービュー画像により、取得した繊毛運動の試料内での位置を正確に記録することができます。繊毛が上衣壁に沿って発生する流れのフローマップを、参考として追加しました。

    このZEN Connectプロジェクトでは、マウスの脳の脳室系の上衣の組織外植片を用いて実施された実験を記録しています。実験中に取得されたすべてのデータは、コンテキストの中に保存されます。カメラおよびLSMによるオーバービュー画像により、取得した繊毛運動の試料内での位置を正確に記録することができます。繊毛が上衣壁に沿って発生する流れのフローマップを、参考として追加しました。

  • マウスの脳の上衣組織外植片上の蛍光標識された運動性繊毛のイメージングに際し、Airyscan 2 Multiplex CO-8Yモードで高速タイリングしてオーバービューを取得し、関心領域を見つけています。
    マウスの脳の上衣組織外植片上の蛍光標識された運動性繊毛のイメージングに際し、Airyscan 2 Multiplex CO-8Yモードで高速タイリングしてオーバービューを取得し、関心領域を見つけています。

    マウスの脳の上衣組織外植片上の蛍光標識された運動性繊毛のイメージングに際し、Airyscan 2 Multiplex CO-8Yモードで高速タイリングしてオーバービューを取得し、関心領域を見つけています。色分けされた深度コードで表示されたZスタック。記録された運動性繊毛の正確な位置が示されています。

    マウスの脳の上衣組織外植片上の蛍光標識された運動性繊毛のイメージングに際し、Airyscan 2 Multiplex CO-8Yモードで高速タイリングしてオーバービューを取得し、関心領域を見つけています。色分けされた深度コードで表示されたZスタック。記録された運動性繊毛の正確な位置が示されています。

  • 脳上衣の蛍光標識された運動性繊毛の、143フレーム/秒のライブイメージングです。繊毛運動の方向と周波数を詳細に解析するため、画質とスピードを兼ね備えたAiryscan CO-8Yモードで撮影。©ご提供:G. Eichele, Max Planck Institute for Biophysical Chemistry, Göttingen, Germany

ナビゲーションと相関関係の構築を容易に

顕微鏡の世界が徐々に大きな試料に移行していくにつれ、位置関係を維持し、イメージングした領域を記録しておくことが重要になります。AI Sample Finderは、T-PMT検出器またはカメラを使って、試料キャリアの分類、試料の識別、フォーカスの検出、および高速オーバービュー画像の作成を自動的に行います。位置確認用のオーバービュー画像を使って自由にナビゲートし、すぐに目的の構造に移動して、自分の研究に必要な情報がある領域だけをイメージングできます。ZEN Connectは、試料に関するすべてのデータの関連付けをします。

この例では、マウスの腸管組織を、500~850 nmの蛍光スペクトルを持つ3種類の蛍光色素で標識しています。AI Sample Finderがキャリアを自動的に識別し、T-PMTを使ってAlexa 488標識を撮影してオーバービュー画像を作成しました。このオーバービュー画像は、試料のナビゲーションや関心領域の識別に利用します。ZEISS LSM 980 QuasarとNIR検出器を使用して、目視できる標識と目視できない標識の画像を最適な感度で取得しました。

ダウンロード

    • ZEISS Dynamics Profiler

      生体試料の分子ダイナミクスの観察が容易に

      7 MB
    • ZEISS LSM 980 with Airyscan 2

      Your Unique Confocal Experience for Fast and Gentle Multiplex Imaging

      8 MB
    • ZEISS LSM 980 with Airyscan 2 - Flyer

      高速・低ダメージのマルチプレックスイメージングを実現する独自の共焦点体験

      1 MB




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