ZEISS EVOファミリー 直感的操作、ルーチン検査および研究アプリケーション向けのモジュラーSEMプラットフォーム
EVOファミリーの装置は、高性能な走査電子顕微鏡と直感的でユーザーフレンドリーな使い勝手を兼ね備えており、熟練の顕微鏡ユーザーにも初心者ユーザーにも魅力的なソリューションです。EVOには、生命科学、材料科学、産業界のルーチン品質保証業務や故障解析など、様々な分野の要件に対応できるよう、豊富なオプションが揃っています。
クラス最高レベルのユーザビリティ
SmartSEM Touchは、指先だけでインタラクティブワークフローを直接制御できます。操作は簡単で覚えやすく、トレーニングの手間や費用を大幅に削減可能です。初心者ユーザーでも、数分以内に優れた画像を取得できるようになります。このユーザーインターフェースは、繰り返しの検査タスクのための自動化されたワークフローを必要とする産業オペレーターもサポートします。
優れた画質
EVOは、コーティングや加工を施されていない試料から最高のデータ品質を引き出すことに優れています。また、EVOは、試料を生理的環境下で維持し、水和した試料やひどく汚染された試料のデータの質を守ります。さらに、イメージングや微量分析が困難な場合には、LaB6放射体が分解能、コントラストおよびSN比を向上させます。
キャプション:ライターの火打ち石のセリウム鉄粒子。ZEISS EVOとHDBSD検出器を用いてイメージング。
他の機器と併用しやすいEVO
EVOは、半自動マルチモーダルワークフローの一部として構成可能であり、関心領域の位置再特定や、複数のモダリティから収集したデータの統合をシームレスに行うためのツールが搭載されています。光学顕微鏡と電子顕微鏡のデータを組み合わせて、材料の特性評価や部品検査を行うことができます。あるいは、EVOをZEISS光学顕微鏡と併用することで相関粒子解析も可能です。
目標の実現をさらにサポート
実際のラボ環境によっては、SEMの操作は専門の電子顕微鏡技師の独占領域となってしまうことがあります。しかし、学生、研修生、品質エンジニアなど、専門家以外のユーザーがSEMからデータを取得する必要も多々あることから、この状況が課題となっています。これを受け、EVOには、経験豊富な顕微鏡技師だけでなく、専門家以外のユーザーの操作上のニーズに応えるユーザーインターフェースオプションを搭載しました。
他の機器と併用しやすいEVO
ワークフローの自動化および相関顕微鏡検査のメリット
ZEISS ZEN coreで可能性を拓く
ネットワーク接続型顕微鏡と画像解析のためのソフトウェアスイート
ZEISSは顕微鏡および測定装置のサプライヤーであることから、EVOは他のZEISSソリューションとの相性が非常に良いことが特徴です。(デジタル)光学顕微鏡とEVOとの間に、生産性の高いマルチモーダルワークフローを確立しましょう。光学顕微鏡の独自の光学コントラスト法とSEMの同じくユニークなイメージングと解析法を組み合わせることで、補完的なデータを得ることができ、試料の材質、品質、不具合のメカニズムについてより意義のある情報を入手できます。
ネットワークに接続された顕微鏡のハブとして、ZEN coreをご活用ください。アプリケーションに合わせて機能をカスタマイズし、複数人で使用する場合には、顕微鏡の経験値を考慮したワークフローを定義することができます。
特長:
- 相関顕微鏡:光学顕微鏡、デジタルマイクロスコープ、電子顕微鏡間の試料とデータのやり取り
- コンテキストデータの表示:異なるスケールやイメージングモダリティを関連付けすることによるデータの可視化と一括管理
- 金属組織学的アプリケーション(Microsoft Wordを用いたレポート作成を含む):ネットワーク内の画像およびデータセットの統合レポート作成
- 自動画像解析:深層学習ベース:機械学習アルゴリズムに基づく画像セグメンテーション。
微量分析アプリケーション向けのEDXソリューション
SEMイメージングだけでは部品や試料を完全に理解するための情報が得られない場合、エネルギー分散型X線分光法(EDS)に切り替え、空間分解能を用いて元素化学情報を入手することができます。
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ルーチンの微量分析アプリケーションに最適なソリューション
SEMとEDSを組み合わせる際は、慎重に検討する必要があります。EVOのSmartEDXは、特にデータ再現性の基準が厳しい顧客のルーチン微量分析アプリケーションに最適です。エネルギー分解能は129 eV、プローブ電流は1~5 nAと最高レベルのスループットですが、これはEVOの典型的な操作条件です。SmartEDXは、窒化ケイ素製窓の優れた透過率により、軽元素から発生する低エネルギーのX線検出のための最適化が可能です。
ワークフローに沿ったグラフィカルユーザーインターフェース
SmartEDXは、ユーザーが複数いる環境で使いやすさとワークフローの再現性の両方を向上させるために開発されました。SmartSEM TouchやZEN coreなどのZEISSのワークフローに沿った他のソフトウェアソリューションと同様に、EVOの場合もSmartEDXソフトウェアは、簡単に使い方を学べて直感で使用できます。特にシステムを使用するオペレーターが1名以上いる環境で、SEMを用いて確実な解析を何度も行う必要がある場合に有用です。SmartEDXには、価格性能比に優れた固定型のEDS検出器と、柔軟で便利なスライダー型があります。
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操作を簡素化しより効率的にEDSデータを収集
1台のPCでEDSとSEMの両方を並行して制御することによって、ユーザビリティが向上します。同時に、顕微鏡とEDSシステムの専用ユーザーインターフェースも使用可能です。EDS信号の入力を17%以上向上させる最適化された検出器の統合により、EDS取得時間を短縮することができます。
各種EDX検出器の機器構成から選択可能
Oxford InstrumentsのXplore 15、30およびUltim Max 40検出器など、1台のPCで様々なEDSの機器構成が可能で、これらはご注文いただけます。
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ZEISSトータルサービスとシステムサポート
SmartEDXはZEISSが全面的にサポートしており、解析機器サプライヤーの数を減らしたいと考えているお客様に最適なEDSソリューションです。設置、予防保全、保証、診断と修理、予備部品の流通、トータルシステムサービス契約への組み込みはすべてZEISSが行い、お客様の分析SEMソリューションをサポートします。
EVOファミリー
ZEISS EVO 10
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ZEISS EVO 15
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ZEISS EVO 25
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オプションの反射電子検出器とElement EDSシステムを備えたEVO 10を、走査電子顕微鏡の入門機として、驚くほどお求めやすい価格でお選び頂けます。EVOへの投資により、現在想定している以上のスペースとポートを必要とするアプリケーションに対応できるようになります。 |
EVO 15は、分析アプリケーションに最適なモデルです。より大きな真空チャンバーは、中央顕微鏡施設や工業品質保証研究所向けの多目的ソリューションです。 |
EVO 25は、大型試料向けのソリューションです。また、傾斜があっても2 kgまでの重量を扱うことができる80 mm Zトラベルステージを追加することで、さらに機能を拡張することができます。さらに、大型のチャンバーは、最も要求の厳しい微量分析アプリケーション用に複数の分析検出器を収納できます。 |
最大試料高さ |
100 mm |
145 mm |
210 mm |
最大試料径 |
230 mm |
250 mm |
300 mm |
電動ステージ作動距離XYZ |
80 x 100 x 35 mm |
125 x 125 x 50 mm |
130 x 130 x 50(または80) mm |
アクセサリ
ビーム減速イメージング
ビーム減速イメージングを用いて、特に繊細な試料を検査できます。これにより画質が向上するとともに、試料の損傷を最小限に抑えることが可能です。より高い分解能、表面感受性およびコントラストで非導電性試料のイメージングを行いましょう。試料にはバイアス電圧がかけられます。結果として、主要エネルギーを高く維持したままで、試料にかかる有効な入射電圧が低下します。